人がよりよく生きるための新しいコミュニケーションスタイル 〜コーアクティブ・コーチング®〜

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リーダーインタビュー 加藤 雅則




加藤 雅則
(かとう まさのり)
「コーアクティブ・コーチングは、一旦マスターすればとても応用がききます。」
Q:加藤さんはCTIジャパンのリーダーとしての活動以外にも、様々な分野でご活躍をされていると伺っていますが、現在の活動について、お聞かせください。
加藤:CTIジャパンのリーダー以外に、大きく分けて4つの活動をしています。 一つは、企業における組織改革の分野です。企業の中でどのように共同体を作っていくかという、いわば組織開発について企業研修、ワークショップを提供しています。また、ある製造業の現場では、エンジニアの人たちへのグループ・コーチングの形で具体的な問題解決を試みたり、プロジェクト・マネジメントに携わっています。

もう一つは、学校教育の分野です。コーアクティブ・コーチングをベースとして、先生と生徒の対話にコーチングが生かせるのではないか、という問題意識から立ち上げたのがTALK(Teacher‘s Active Listening for the Knowing)です。
生徒の本音を引き出す教師の基本姿勢と対話のスキルを実践的にお伝えしています。この活動を通して、私立中高校一貫校での「学びの共同体作り」 に取り組んでいます。

三つめは、医療の分野です。看護士派遣の会社と共にプログラムを開発しています。派遣する看護士さんのチーム・マネジメントに、コーチングを導入しようとして います。

そして四つめは、「その風」です。バースセラピストの志村季世恵さんと、カウンセリング×コーチングの可能性を探っています。その風では、僕自身のクライアント体験にフォーカスをして、どう生きればいいのかということをつきつめていると言えます。
Q:随分と多岐にわたる活動ですが、そのベースにはどのような思いがおありなのでしょうか。
加藤:僕にとっては、CTIでコースをリードすることも、これらの活動も、根っこは全て同じなんです。
Q:根っことは、どのようなものですか?
加藤:「ゆるぎない自己」と言えるでしょうか・・・コーアクティブ・コーチングの文脈で言うと、コーチとクライアントがそれぞれ自分の軸を持ち、お互いを知って、では私達に何が出来るか、を模索していく。軸を持っている人同士だから、コーアクティブなんです。軸を持っていない人同士だと、どうしても依存の関係になってしまいます。
僕はコーアクティブ・コーチングの「コーアクティブな関わり方」に注目しています。スキルにしても3つの指針にしても5つの資質にしても、全てコミュニケーションであり、関わり方なんです。しっかりとマスターするまでに時間がかかるけれど、一旦マスターすればとても応用がききます。そういう意味では、コーチングを単なるコーチングのままにとどめず、是非皆さんにも応用を考えて実践して欲しいと思っています。そこに付加価値があると思うんです。
僕は、コーアクティブ・コーチングが世の中にどう役に立つか、どうこの関わり方を活かして世の中に貢献するかということと、他方、自分のクライアント体験を生かして、人が最終的にどういう状態になるといいのかということをずっと考えています。
「1対1でどんな時でも関われるという自信があるから、300人、500人の 前の講演でも緊張しなくなりました。」
Q: 加藤さんにとってコーアクティブ・コーチングとは、何でしょうか?
加藤:自分にとっての基本形、コミュニケーションのOSなんです。人の話をわーっと聞く訓練をして、自分の思考の仕方やスタイルがコーチングを受けて分かってきて、自分のOSになった感覚です。僕はコーアクティブ・コーチングに出会う前、金融機関でインベストメント・バンキング(投資銀行業務)をしていたのですが、結局自分で全部やってきたんです。人の力なんて借りなくていいと思っていたし、そういう競争をずっとやってきました。
「どうだ!僕ってすごいでしょ?」って、自分の力を証明しているような感じだったんです。そんな当時の自分に、コーアクティブ・コーチングは、人と一緒に協働して働くための方法論を教えてくれたんです。飛行機でスチュワーデスさんとお話をする時もそうだし、仕事でファイナンスの専門家と話をする時も、このOSを使っているんです。(笑)
人と関わる時に、どう関わればいいのか、その組み方が見えるんです。一対一でぱっとどんな時でも組めるという確信があるから、300人、500人の前で講演をするのも緊張しなくなりました。

人と関わるときに、それぞれが違うことを考えていれば永遠に組みあがらない。最初に時間がかかるかもしれないが、呼吸あわせをぴたっとして、組み上げていく・・・その具体的な方法論であり、思想なんです。逆に言うと、僕にはこれしかないんです(笑)
Q: そんなことを超えて、今はどんなところにいらっしゃるのですか?
加藤:今も葛藤の中にいますが、同時に相手の中に自分を見ているという感覚があります。そこで常に振り返って原点に戻るしかない。僕にとってはCTIでワークショップをリードすることは、常に原点を思い出すことなんです。そこで問題意識をもってそれぞれの現場に入っていっているという感じです。常に原点を思い出すこと・・・それがなければ、とても怖くてそれぞれの現場に入っていけないと思っています。(笑)


「コーアクティブ・コーチングは、‘伝承’という自分の思いを具現化するための具体的な手法です」
Q:加藤さんのビジョンを聞かせてください。
加藤:「伝承」はとても大事な価値観としてあります。何を僕らは受け取ってこれからの人達につないでいくかということです。つきつめていくと、人間の生きる意味というのはそれしかないとすら思うんです。
今は、もともとこの国にあった美徳、自分だけというのではなく、こうしたら人にどう迷惑をかけるかとか、そういう生活の中に根付いてきたものが崩れてきているように思います。そこで大事なのは、対話だと思うのです。対話することによって何を大事にして自分は他の人にどう役に立てるのかを、各々がもう一回認識し直すことが出来ます。強い人だけが勝ち残るしくみだと、最後は一人になってしまいます。多様性が残るしくみが必要なんです。

日本にあったそういう智恵・・・お互いのことを考え、美意識、感謝の気持ちを根っこにした文化を育てるという発想、日本人のDNAみたいなものを取り戻すのに、対話はとても有効だと思います。アメリカから入ってきたものというより、もともとあった人類の知恵みたいなものを、単にコーチングと呼び、人との関わり方として伝えているのではないでしょうか。自分が何を大事にして何を伝えていきたいかをもう一回それぞれの最小単位、家庭や学校でつなげていく技法、ライフ・スキルだと思います。
僕がもっているライフ・スキルは多分これしかないんです。次に何が出てくるかは分からないけれど、確実にこれを学んだことが基本になると思います。出会ってよかった。コーチングに出会うまでは悶々としていました。縁だと思います。コーチングは、伝承という自分の想いを具現化するための具体的な手法なんです。
Q:最後に、コーチングを学ぶ皆さんへ一言お願いします。
加藤:そうですね・・・コーチングを学び、実践して行く上で、行き詰りを感じることもあるかと思います。その時こそ、常にそもそも自分は何をしたいかを問うことをおすすめしたいと思います。
どうしよう?と焦るとき、そこに答えはありません。そんな時こそ二歩下がって、そもそも何がしたかったかに戻るんです。そこで「どうしよう」ではなく「どうありたいか」を見るんです。ありたいところさえ決まれば、自然になすべきことが出てきます。
もう一つは、自分の中の違和感を大事にすることです。違和感を持つのは悪いことではなく、これこそが自分の中に答えがある証拠です。違和感にこそ、大事なものが隠れています。そこに何があるんだ?と好奇心を向けて、ジャッジをしないことが大事です。難しいけれど、僕も自己管理をしながらやろうとしているところですので、皆さんにも是非試して頂きたいですね。


ありがとうございました。


 
 

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