国際物流の会社でキャリアを始め、入社10年目で自ら手を挙げて、希望に胸を膨らませニューヨークに赴任しました。しかし、二ューヨークの英語があまりに速く、早々に心が折れます。半年くらいは自分宛ての電話が鳴るたびに「出たくない……」と怯え、こんなにも小心者の自分がいたのかと驚きました。
それでも周りの人たちに支えられながら、少しずつニューヨークに馴染み、受け入れられる感覚を得ていきました。
期間限定だったアメリカ生活が教えてくれたのは、「今を思いきり楽しむ」こと。
来年もここにいるとは限らない。そう思うと、その季節、その月、その一日がとても大切で、寸暇を惜しんで遊び、働き、この瞬間を”100%で生きよう”と過ごしていました。
そんなふうに生きていると、日本では周りの目を気にして縮こまっていた自分が少しずつ解放されていきました。それは、自分に出会い直していくような感覚でした。今振り返るとこの感覚は、私がコーチングを通して得たものともよく似ています。
誰かになるのではなく、自分の中にすでにあるものに気づいていく。心や体の声に耳を澄ませながら対話を重ねることで、奥に引っ込んでいた自分が、少しずつ顔を出してくる。知らなかった自分を発見することもあります。
自分に出会い直し、自分の声を聴き、自分で選んで一歩を踏み出していく。
そんな時間を、一緒に創っていきましょう。
「私は今、私が大好きです」
以前の私は、自分の中にあるはずの答えを、外に探していました。コーチから、私が大切にしている価値観を問われたときに、
「価値観……?」
「私の価値観って、なんですかね?」
と、思わずコーチに聞き返したほどです。いまではそのコーチとの笑い話になっています。
誰かや社会の「正解」を探すことには慣れていても、「私はどうしたい?」「私は何を大切にしたい?」と、自分に問いかけることには慣れていませんでした。
コーチングを重ねる中で、少しずつ、自分の内側に目を向けるようになりました。その中でも、私にとって大きな経験になったのが、ある人との関係に向き合ったことでした。
私は何に傷ついているのか
何が怖いのか
何を伝えたいのか
葛藤しながら何度も自分に問い、自分で選び、行動しました。
そして、そのコーチとのコーチングを終える「完了」のセッションで、コーチから「今、どうですか?」と聞かれたとき、私の口からこんな言葉が出てきました。
「私は今、私が大好きです」
自分でも驚きました。
それまでの私は、「もっとこうなれたら」「私にはまだ何かが足りない」と、今の自分ではない何かになろうとしていたように思います。でも、探していた自分は、どこか外にいるわけではありませんでした。ずっと、自分の中にいたんです。
その経験は自分をアップグレードしたり新しい自分になることではなく、自分に出会い直していく時間でした。そして、その先にあったのが、「私は私が好き」と思える自分でした。
もちろん、これは私の物語です。
100人いたら、きっと100通りの、自分を驚かせる変容があると思います。
私は目の前の人が、本当の自分に出会い直していく時間を、一緒に創りたいです。
自分の望む世界は、自分の選択から創っていける
私たちは毎日、たくさんの選択をしながら生きています。
その中で、「これは自分で選んだ」とはっきり言える、人生の岐路となった選択は何だろう。そう考えたとき、私が思い出すのは高校受験です。
田舎町の公立の小中学校で育った私にとって、高校進学は初めて自分の進む道を自分で決める機会でした。
クラスメイトが家からの近さや学力で志望校を決める中、私は「この中学から誰も行かない高校に行きたい」「もっと広い世界を見てみたい」と、家から公共交通機関を乗り継いで片道1時間半かかる高校を選びました。
今思えば、あれは自分の「うずき」に従った選択でした。
入学した高校で過ごした日々は、箸が転げても笑うくらい楽しくて。その高校に行かなければ、アメリカ人の高校生のホストファミリーになることも、自分自身が1年間アメリカへ留学することもなかったと思います。
あのとき、「こっちに行ってみたい」という自分の小さな声を信じて一歩踏み出したことが、その先の私の世界を大きく広げてくれました。
だから私は、「自分で選択する」ことを大切にしています。
周りからどう見られるか。どちらが得か。失敗しないのはどちらか。そんなことを考えて、自分の「うずき」がわからなくなってしまうことは、私にもあります。
それでも、また自分に戻ればいいのです。
私たちは毎日、何度も選択しています。だから日々、「選択の筋トレ中」なのだと思っています。
自分の声を聴いて、自分で選ぶ。そして、自分の選択を信じて一歩踏み出す。
その一つひとつの選択から、自分が生きたい人生も、自分が見たい世界も創っていける。
私は、その力を誰もが持っていると信じています。
だから私は、誰かの中に生まれる「こっちに行ってみたい」を一緒に見つけ、その人が自分で選び、一歩を踏み出していくことを信じて全力で応援できるコーチでありたいです。
でこぼこのまま、人間でいよう
私が尊敬するリーダーにもらった、大切にしている言葉があります。
「あいこ、もうバービー人形はやめて、人間になろう」“Get to be human.”
明るくて、しっかりしていて、強くて、周りの期待に応えて価値がある自分。そんな自分でいようとして、そうではない自分が顔をのぞかせると落ち込んでいました。
でも、人間ってそんなにきれいじゃない。本当はもっとでこぼこしている。
強い私もいれば、弱い私もいる。勇気を出して一歩踏み出せる日もあれば、怖くて動けない日もある。誰かを心から応援できる私もいれば、嫉妬したり、腹を立てたり、ださい私だっている。
どれかだけが「私」なのではなくて、全部ひっくるめて私なんです。
今は、とっても勇気のいることだけどそんな自分を隠したり、小さくしたりせず、出し惜しみせずに、私の全部を使って生きていきたいと願っています。
そして、目の前にいる人にも、その人の全部を使って生きてほしいです。
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